「生命保険とは何か?」誰でもわかる基本的な全知識

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「生命保険は、どうしてこんなに難しいの?」

私がまだ保険の外交員(販売員)だった頃、そのような声を数多く聞きました。

そのたびに「どうすれば理解しやすくなるだろうか」と考え、説明の内容を変更していきました。

私なりに経験を積み、これなら誰でもわかるだろうと胸を張って言える解説書を作りました。

今回は、当時の解説書を紐解き、さらにブラッシュアップして、ここに公開したいと思います。

この記事は、生命保険の契約前の方や見直しを検討している方向けの内容で、

「生命保険とは何か?」

と再確認することを目的としております。

なお、当記事では、死亡保険に特化して解説してまいります。

医療保険や学資保険など、そのほかの保険について詳しく知りたい方向けとはなっておりませんので、ご注意ください。

それでは始めます。

1 生命保険の初歩的な知識

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この章では、生命保険の初歩的な知識を得ることにより、

『生命保険の必要性』

を理解していくことを狙いとしております。

よって、この記事を読めば、

「自分には生命保険が必要、もしくは不必要だ」

という判断をすることができます。

1-1 保険とは何だ?

あなたは、「保険」という言葉の意味を即答することはできますか?

普通の方は「なんとなくはわかっているけれど一言では言い表せない」のではないのでしょうか。

「保険」という言葉を最も簡単に言い表すと、「備え」です。

生命保険に当てはめて解説をすると、

・生命保険=死亡したときの備え

ですね。

他の種類の保険に当てはめてみると、

・医療保険=病気になったときの備え
・火災保険=火事になったときの備え
・車両保険=事故にあったときの備え

となります。

つまり、生命保険について考えるということは、普段は一秒たりとも考えないでしょうが、「自分が死んだときの備え」について考えるということです。

1-2 みんなに生命保険は必要なの?

「そもそも備える必要があるのか?」

この答えは、人それぞれによって変わります。

「自分が死んでも、誰も困らない」

自分の死後を想像して、そのような結論に至った人には、生命保険は不要です。

例えば、ご両親もいなく、独身の方の場合、

「自分が死んで、誰も困らないな」

という方もいらっしゃるでしょう。

しかしながら、この世で生きているほとんどの人は、

「自分が死んだら、あの人が困るかもしれないなあ」

と、大事な人の顔を思い浮かべることでしょう。

そんな人には、生命保険は必要となります。

1-3 備えがないとなぜ困るのか?

「備え」という言葉を、もっとわかりやすくすると、「お金の備え」です。

人が生活をしていくうえで、「衣食住(衣服、食事、住宅)」がないと困ります。

なぜなら現代社会において、それらは「お金」によって購入し、維持していくものだからです。

つまり、お金がないと、事実上、満足な生活ができなくなる=「困る」ということです。

逆に言えば、自分が死んでも困らないほどのお金があれば、「誰も困らない」という結論になります。

そんな大金持ちの方にとっては、生命保険は不要となります。

1-4 生活保護があれば生命保険は不要?

「日本には『生活保護』という制度があり、最悪の場合、残された家族も生きていくことができる」

という主張を目にすることがあります。

私が生命保険の販売員をしていたときは、家族の収入の大半を稼ぐ旦那さんに、似たことを言われたこともあります。

結論から言えば、それは正しいです。

が、自分に問いかけてください。

「あなたが、あなたの奥さんや子どもの立場だとして、最悪の場合は、『生活保護』を利用して生きていくことを希望しますか?」

実際にその立場になったとしたら、絶対にそんなことはないですよね?

ただでさえ、大事なあなたが亡くなってしまった悲しみの中で、さらに満足のいく生活ができない。満足な教育が受けられない。満足な遊びもできない。あなたから送られるはずだった愛すら、受け取ることができない。

そんな将来を想像しても、生命保険は不要と言えますか?

1-5 基礎のまとめ

章の最後に、ポイントだけおさらいしましょう。

・保険=備え
・備え=お金
・大金持ちには生命保険は不要

2 生命保険の基礎知識

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この章では、生命保険が必要な人に向けて、

・生命保険の種類
・生命保険の会社
・生命保険の販売者

について解説することにより、「正しい生命保険の選び方の基礎知識」を学んでいくことを目的としております。

2-1 生命保険の種類

生命保険(死亡保険)は、基本として、3つの種類があります。

・定期保険
・養老保険
・終身保険
・収入保障保険

これらについて、「覚えることが多くて嫌だなあ」と思われる方も多いです。

が、○○保険の「○○」の意味を理解すれば、非常にわかりやすくなりますので、ご期待ください。

2-1-1 定期保険

定期保険の「定期」とは、「一定期間のみ有効」と覚えてください。交通機関でいうところの、「定期券」みたいなものですね。

また、定期保険は、基本的には「掛け捨て(=一定期間中に何も起こらなければ、保険料を支払って捨ててしまうようなもの)」です。

特徴としては、

・保障内容がわかりやすい
・保険料が最も安い

です。

私としては、最もオススメの保険です。

2-1-2 養老保険

養老保険の「養老」とは、辞典で調べると、「老後を安楽に送ること」と定義されております。

養老保険には、前述した「定期保険」にプラスして、「貯蓄」できるという仕組みがあります。

つまり、最初に決めた期間中に保険料を支払い続け、

1、死亡すると、保険の請求ができる(定期保険)
2、満期(=期間の完了)を迎えると、支払った保険料以上のお金が返ってくる(貯蓄)

ということです。

この「貯蓄」によって、「老後を安楽に送れる(=養老)」保険になるということですね。

特徴としては、

・契約期間の途中で解約すると支払った保険料よりも少ないお金しか返ってこない
・保険料が、掛け捨ての定期保険と比べると高い

です。

「掛け捨てよりも、こっちの方がお得じゃん」

という方もいるのですが、私はそうは思いません。

結局のところ、「掛け捨て用の保険料」+「貯蓄用の保険料」が保険料として支払われているからです。

別に保険を使って貯金をするよりも、効率的に貯金をする方法はいくらでもありますので、「保険は掛け捨てのほうがよい」と私は思っております。

2-1-3 終身保険

終身保険の「終身」とは、文字通り「死ぬまで」という意味です。

つまり、死ぬまで保険料を支払い続け、死んだときに保険の請求ができる仕組みです。

なお、終身保険は「掛け捨て」ではなく、「貯蓄」の側面もありますので、途中で解約しても保険料の一部が返ってきます。

特徴としては、

・一生涯契約するので、保障期間は長いが、支払い期間も長い
・保険料が高い
・中途解約時の返戻金(返ってくるお金)は少ない

です。

節税対策以外では、あまりオススメできない保険です。

2-1-4 収入保障保険

比較的新しい型の生命保険なので、まだまだ知名度はありません。

が、実は生命保険の中でも最も合理的な保険です。

収入保障保険は、契約開始から時間が経過するにつれ、保障額が下がっていきます。

上の画像はイメージですが、契約開始当初の保障額は3000万円ですが、満了まで半分経過した時点で保障額は1500万円になっています。そして最終的には0円になっていきます。

このイメージは、お子さんのいる家族にとって、本当に必要な備えをなぞっています。次の画像をご覧ください。

シンプルにわかりやすいように、生活費と学費の必要額の絵を入れてみました。

万が一のことがなければ収入は稼ぎ続ける訳ですから、定期保険のようにずっと同じ保障額は必要はありません。お子さんが独立するころには、備えておくお金はほとんど不要になりますからね。

定期保険よりも保険料が安く、合理的な保険設計となっています。

これから生命保険の見直しを考えていたら、この商品を検討することをオススメします。

■参考記事:生命保険の見直しで節約|たった10分で100万円節約する方法を解説

2-2 生命保険の会社と商品

生命保険を提供している会社がどれくらいあり、商品の数がどれくらいあるのか、ご存知でしょうか。

この数字を知ることで、

『比較検討の大変さ』

を理解することができます。

この事実を受け入れることにより、効率的な保険選びの方法を学ぶための基礎的な知識を得ることを目的としています。

2-2-1 生命保険会社の数

日本国内で、生命保険業の免許を取得している会社を生命保険会社と定義した場合、その数は合計で45社以上あります。

2-2-2 生命保険の商品の数

商品数は、各社の商品をすべて合算すると、およそ900種類以上あります。

2-2-3 比較の大変さ

ただでさえ契約内容の理解も難しい生命保険ですが、これだけの数があると、契約者にとっては不便でなりません。

可能な限り、自分の条件にマッチした最安のプランがよいわけですが、それを見つけ出すのは、プロのちからを借りなければ、まず無理でしょう。

2-3 生命保険の販売者

世の多くの人は、いまだに「生命保険の販売者=特定の保険会社専属の人」と思っているかもしれません。

しかしながら、最近では、販売者の形態も変化しつつあり、

『どこに相談するのが最も望ましいのだろうか?』

と疑問にもっている方も多いです。

そこで、これから説明する内容は、「代表的な3つの販売者を比較することで、効率的な保険選びができるようになること」を狙いとしております。

2-3-1保険会社専属の外交員

外交員とは、わかりやすく言い換えると、「保険の販売員」ですね。

最も認知されている販売者ですが、彼らは、特定の保険会社の専属として働いているため、原則、他社の保険商品を売ることができません。

なので、「たくさんの保険会社のいくつかの保険商品の中から選びたい」といった要望をかなえたい人には、相談先としてオススメできません。逆に「迷って決められない人」にはオススメです。

2-3-2 独立型ファイナンシャルプランナー

ファイナンシャルプランナーとは、一言でいうと、「家計のお医者様」です。

医者にも、それぞれの専門分野があるように、ファイナンシャルプランナーにも保険を専門とする人がいます。

それが「独立型ファイナンシャルプランナー」と呼ばれる人です。

彼らは、お客様の家計の診断をしながら、必要に応じて、生命保険の提案をしてくれます。

しかも、保険会社専属の外交員とは違い、複数の保険会社の保険商品を取り扱うことができるため、比較検討のお手伝いをしてくれます。

最近はインターネットでのマッチングサイト(プロとお客様を結ぶサービス)の出現により、本来は有料となる相談コストが無料になっております。

なかなか外出できない事情のある家庭でも、出張での相談にも対応してくれます。

私がいま最もオススメしているサービスです。

■参考記事:
保険相談するなら独立型FPしかありえない?!

2-3-3 来店型保険ショップ

来店型保険ショップとは、最近CMでもすっかりおなじみの「保険の見直し本舗」を代表として、全国各地に拠点を構える保険ショップです。

前述の独立型ファイナンシャルプランナーと同様に、店頭にて無料相談と複数の保険商品の提案をしてくれます。

自宅に人を招きたくないという人でも気軽に利用できるサービスです。

こちらも独立型ファイナンシャルプランナー同様、私はオススメしています。

2-4 基礎知識のまとめ

第2章のポイントをおさらいしましょう。

・生命保険会社の数は45社以上
・保険商品の数は900種類以上
・よって比較が大変
・独立型ファイナンシャルプランナー最強

3 生命保険の契約について

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最後の章となりますが、ここでは、生命保険の契約までの流れについて説明をしていきます。

ただしい順序で進めていかないと、最終的に後悔することになりますので、流れだけでも覚えておいた方がよいです。

3-1 契約までの流れ

正しい契約の流れは次の通りです。

1、相談先の選定
2、ライフプランの作成
3、商品の選定
4、契約前の確認

インターネット大好きな人は、インターネットで保険商品の検索をして、3からやりがちですが、まずは1から始めましょう。

3-2 相談先の選定

相談先は、第2章でも詳細に書きましたが、

・独立型ファイナンシャルプランナー
・来店型保険ショップ

のいずれかをオススメします。

自宅に来てほしい人は前者、自宅に来てほしくない人は後者。

シンプルにそうやって決めてしまうのもアリです。

■参考記事:
生命保険はどこで相談するのが最も良いのか

3-3 ライフプランの作成

ライフプラン(人生設計)を作らずに商品の選定をするのは危険です。

よくありがちなのが、「ほかの人はこれくらいの保険料の商品に入っている」という訳のわからない根拠で、保険の契約をしてしまうことです。

自分と他人では、ライフプランが違うのですから、最適な保険商品が変わるのは当たり前なのです。

まずはそれを頭に入れたうえで、ライフプランを根拠として、次の保険商品の選定に移りましょう。

ライフプランは、さきほどオススメしたどちらに相談しても作ってもらえますので、絶対に作っておきましょう。

3-4 商品の選定

この段階では、ライフプランと照らし合わせて、自分たちに合う商品を選択します。

相談先のプロと意見をぶつけ合いながら、最適なものを選びましょう。

3-5 契約前の確認

ここまで正しい手順で進めていくと、結構大変です。

が、生命保険の契約は、最低2回は読み返しましょう。また、不明点があれば、必ず確認しましょう。

生命保険は住宅の次に高価な買い物ですから、慎重になっておくに越したことはありません。

3-6 契約のまとめ

以上で、契約完了です。

お疲れ様でした。

4 まとめ

保険相談
いかがでしたでしょうか。

非常に長くなりましたが、これでも、必要なこと以外は削りました。

なので、この記事の内容さえ頭に入っていれば生命保険を選ぶのが楽になることでしょう。

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