かつて私のお客様の中にはシングルマザーの方がいました。
旦那さんの生前に担当をしていた場合や、離婚後に保険の相談を受ける場合など、いくつかありましたが、半分以上の方が、
「家計が苦しくて、保険に入る余裕なんかない・・・」
「忙しすぎて保険を選ぶ余裕がない・・・」
と悩んでおられました。
そんな悩めるシングルマザーの皆様に向けた保険講座を記事にしたためましたので、ご覧ください。
シングルマザーの平均年収は?
実際にシングルマザーの平均年収を調べてみると、就労収入は181万円(出典:平成23年度全国母子世帯等調査)となっています。
このデータには、夫が生前、生命保険に入っており多額の遺産を残した場合や住宅購入をしていた場合なども含まれているため、一概に全員が大変な思いをしているわけではありません。
しかし、残されたものがなく、毎日、生きていくことに必死な方もたくさんいることは事実です。
まずは優先順位を考えよう
まず、最優先で考えるべきは、自分が亡くなったときのこと、つまり死亡保障です。
子供が巣立っていくまでの期間は、文字通り、死んでも何とかしてあげたいというのが親心でしょう。
次に考えるべきは、自分が働けなくなったときのことです。
あまり考えたくもないでしょうが、病気になったとしたら、医療費の負担と収入減のダブルパンチです。
そして最後は、子供の学費ですね。
奨学金を使って自力で学校に通う方法もありますので、優先順位は最後に持ってきました。
それでは、それぞれ重要なポイントだけ押さえていきましょう。
生命保険の保障はシンプルに
まず、契約期間は、子どもが大学卒業(22歳)までに設定しましょう。
次に、保障金額は、公的保障を含めた形で不足する金額を設定しましょう。
公的保障には、代表的なものとして、
・遺族基礎年金
・遺族厚生年金
の2種類があります。
遺族基礎年金は年額80万円前後で、遺族厚生年金は年額30万円前後ですので(あくまでも概算金額です)、この金額に上乗せして、年間いくら必要になるかを計算すると、保障金額を導くことができます。
働けなくなったときは
会社で社会保険に入っていれば、病気やけがでしばらく働けなくなっても、傷病手当金が出ます。
傷病手当金は、収入の2/3が、最長で1年6ヶ月の間、支給される制度です。
そして、傷病手当金では補うことのできない保障範囲を、
・医療保険
・就業不能保険
でまかなう必要があるでしょう。
子どもの学費について
高校までは授業料が無償ですが、大学や専門学校に入ろうとすると、相当な出費になります。
だからと言って、親が子どもの学費をすべて用意しなければならないわけではありません。
家計が苦しい場合は、お子さんには少し早く大人になってもらい、毎月少しでもいいので、バイトなどで学費を稼いでもらいましょう。高校生は、部活もいいですが、バイトはさらによいでしょう。労働を通して学べることはたくさんあります。
なので、まずは親として準備しておきたいのは
・入学金
・1年間の授業料
くらいでしょう。
まとめ
シングルマザーの方が口を揃えておっしゃるのは、
「周りの人の支えがなかったら・・・」
ということです。
聞けば、親や親戚、友達の支援がなければ本当に厳しい状況だったと認識する機会がたくさんあるそうです。
そのたびに、「自立しなきゃ」と焦るそうですが、私は、困ったときは誰かを頼ってもいいと思います。
苦しいときはお互い様です。
この記事を読んだ後に、生命保険を選んでいたとしても、今の収入ではどうしても保険料の支払いが難しいことがわかってしまうかもしれません。
そんなときは、誰かを頼りましょう。
頼った分は、いつか、困っている誰かを助けてあげましょう。
うん。それがいいです。