生命保険不要論は、たまにネット上で議論されます。
しかし、論点がいくつもあり、それらを整理せずに意見をぶつけ合ってる状況なので、見ている側としては
「結局、どうなんだろう?」
と思ってしまうでしょう。
今回は元保険販売員の立場として、それぞれの論点に対して意見を述べていきます。
生活保護があるから不要
確かに、日本は生活保護制度があり、最低限の衣食住の生活を保護してもらえます。
しかし、残された人たちの立場で考えたとき、最低限の生活を強いられることを納得できるでしょうか。
そこまで裕福でなくてもいいから、たまには美味しいものを食べたり、どこかに遊びに行ったりなど、普通の家庭でも楽しめる贅沢を味わうことはダメなのでしょうか。
「運が悪かったから、諦めてくれ」
そう言って、はたして納得してもらえるのでしょうか。
納得してくれるのであれば、生命保険は不要ですが、実際にはいかがでしょうか。
90%以上の人は60代まで死なないから不要
厚生労働省の発表している平成26年の簡易生命表を見ると、日本人の90%以上の人は60歳まで生きています。
つまり、生命保険が必要になる人は、60歳の人でさえ、10人に1人になるわけです。
ちなみに50歳の人は、96%以上は生きていますから、100人に4人しか必要ないです。
30歳や40歳の人は、98%以上は生きていますから、100人に2人しか必要ないです。
これを確率が少ないから、自分には必要ないだろうと思うか、そうでないと思うかは主観の問題なので、議論にすらなりません。
死因のほとんどは不慮の事故だから不要
確かに不慮の事故は多いのですが、事故で亡くなる方が、被害者になのか加害者なのかは時の運です。
不幸中の幸いにも、被害者で、なおかつ、相手(加害者)が損害賠償金をまかなえるだけの備えがあれば、遺族は保障を考慮しなくてもいいでしょう。
しかし、運悪く加害者になってしまった場合はいかがでしょうか。被害者に損害賠償金を支払わなければならない立場になりますよね。
また、被害者になっても、相手(加害者)が損害賠償金をまかなえないような人であれば、誰も保障してくれません。
つまり、この意見は、生命保険は不要だとの論拠としては、弱いと言えます。
保険会社を儲けさせるだけだから不要
私も、保険会社を儲けさせるのはどうかと思います。
なので、高い保険料、ふざけた保険商品を出している保険会社は、赤字になってしまえばいいとさえ思っています。
しかし、会社が儲かることと生命保険が不要なのとは、まったく別の議論です。
その人にとって、生命保険が必要なのか、不要なのかを論じるべきです。
何かあったら親に借りれるから不要
これは正論です。
わざわざ保険会社に頼らなくても、親、親戚、知人などの助けを借りられる人にとっては、備えは十分だと言えます。
よって、誰かに助けてもらえる人には、生命保険は不要ですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
生命保険不要論の議論について、ポイントごとに私の意見をぶつけてみました。
私の意見に間違いなどがある場合は、コメントをお願いします。